吉岡の巣 | 田子基琳建築設計事務所

吉岡の巣

吉岡の巣

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住み手と共に成熟する未完の住宅

「巣」とは、竣工を完成とした建築ではなく、その場所に根差し、住み手と共に時間をかけて成熟していく未完の状態を指す。敷地は群馬県榛名山の麓、吉岡町に位置し、南東側が開けており緩やかに街を見下ろせる。施主は夫婦と子供1人の3人家族、将来は子供が2人加わり5人家族へ成長することを見据えている。外部からの視線を遮りつつ、平屋のように暮らしたい、一方で2階から吹抜を見下ろす大らかな体験も欲しい、という要望から平屋という形式の再定義を行った。未完性を前提に、住まい方・環境・設えを仕組みとして設計し、時間と住み手に委ねることで、家族と共に独自の「巣」へと成長していく構成である。

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環境を重ねる断面操作

切妻の大屋根とそれを支える柱と梁を骨格として、1階の壁で固める。大屋根の下には1階の1.5倍の高さを設けた大気積とし、建物全体を跨ぐ吹抜を活用する、ラージサイズの平屋のような住まい方とした。2階の開けた南東妻面には、1階では視線を遮りつつ光を大きく取り込むと同時に、2階からは大らかに風景を見渡せる、「ビッグハイサイド」を挿入する。屋根勾配を利用して空気を配し、吹抜上部に設けたファンと応答して、光・温熱環境の中間領域として機能する。建物全体の仕上げは、構造部材現しを多用し、天井・壁・床も異なる樹種を組み合わせ、構造部材は板を貼れば増床・増壁が可能である。人に近い場所にはより肌触りの良いものを積極的に採用し、木材表面の粗細は距離によってコントロールされている。

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竣工:24年10月
所在地:群馬県北群馬郡吉岡町
用途:住宅/新築
構造:木造/地上2階
敷地面積:345.69㎡
延床面積:116.38㎡
設計期間:23年1月~24年4月
工期:24年4月~24年10月
設計:田子基琳建築設計事務所
施工:建築舎四季株式会社
写真:鳥村鋼一

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